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革のスキンケアをはじめよう 革製品のお手入れ基礎知識

革製品のお手入れ

Leather Furniture 〜素朴な疑問 メンテナンスQ&A〜

Q1:革張りソファ、大事に使いたいから布などのカバーをかけて使ってます。これって革によくないこと?

基本的には問題ありません。ただし、塩化ビニールなどの石油製品や化学繊維など(※製品の品質によります)ですと、塗装している革の表面が化学変化を起こしたり、色が移ったりすることがありますので注意が必要です。また、染料を使った仕上げ(アニリン・セミアニリン仕上げと呼ばれるもの)をしている革は、布(天然繊維)でも色が移ることがあるので注意が必要です。

Q2:リビングだと日当たりのよいところしか置き場がありません。日焼けするとどうなりますか?

どのような仕上げの革でも直射日光は避けてください。退色や乾燥の原因となります。特に染料を使った仕上げの革は退色が顕著に起こります。また、潤いが失われやすく銀面が割れる原因になることもあります。カーテンで日光を遮るなど、くれぐれも直射日光は避けてください。

Q3:色が飽きたので変えたい。そんなことは可能?

張り替えをお勧めします。椅子張り専門の工場やお買い上げになったメーカーが対応していれば革だけ張り替えることも可能です。
塗装修理も可能です。塗装方法にもよりますが、風合いが変わったり、塗装膜が厚くなったりすることがあり、すでに表面がダメージを受けている部分などは塗装しても劣化しやすいなどのリスクがあるため注意が必要です。

Q4:子どもがジュースをこぼしてしまった。どのようなケアをすればよい?

インテリア用の顔料仕上げを施してあれば、しっかりした塗装膜がありますので、すぐにふき取れば問題ないと思われます。べたつきが気になるようであれば、水やお湯を含ませ、できるだけ硬く絞ったやわらかい布でふき取り、その後乾拭きしてください。
一方で、塗装膜の薄い仕上げの革は、シミなどになりやすい傾向があります。シミになってしまうと除去するのは難しいと考えてください。液体をこぼしてしまったら、まずはすばやくふき取ること。ジュースなどであれば、汚れが定着する前に、水やお湯を含ませ硬く絞ったやわらかい布で軽くポンポンとたたいて汚れを吸い取ってください。その際ごしごしとこすったり、強くたたくなど、過剰にお手入れすると色あせや銀面をいためる原因となりますので、くれぐれもやさしく対処してください。
塗装膜がないタイプのアニリン仕上げ革はふき取った後、そのまま放置しておくと乾燥、ひび割れの原因となることもありますので、ソファメーカーさん指定のメンテナンスオイルなどで潤いを補填することもよいでしょう。また、シミができた場合、オイルを塗ることでシミがぼけて目立ちにくくなる効果も期待できます。

Q5:使い込んでいくと、どう変わっていく?やわらかくなる?硬くなる?

使い込んでいくと基本的には、革の繊維がほぐれやわらかくなります。ただし、乾燥した革や塗装の厚い革などは表面が硬化して、ごわごわと硬く感じるものもあるかもしれません。

Q6:革張りソファ、どんな種類がある?起毛、ヌメなんかもあるの?

ヌメや起毛革も含め、すべてのタイプの革が使われいるといっても過言ではありません。もっともポピュラーなのは、物性が強く取り扱いのしやすい顔料仕上げのものですが、近年のトレンドとして、アニリン仕上げなどナチュラルなタイプが多く出回るようになっています。
革の表面を生かした仕上げ以外にも、表面を削って顔料で塗装したタイプが多く出回っています。また、床革に塗装したタイプ、革屑を樹脂で固めたタイプなどもあります。革のタイプによって、メリット・デメリットがありますので、購入する際にきちんと情報を収集することが大切です。また、ソファ購入の際、革に詳しい信頼のできるショップを選ぶことをお勧めします。

Q7:本革ソファのメリット、デメリット

本革は、ソファや椅子の張地として最高級素材の一つと言えると思います。丈夫で長持ちすることはもちろん、風格や雰囲気は唯一無二で、他の素材には出せないものだと思います。人工皮革や合成皮革などの人工素材に、わざわざ革のシボを型押しするのも、そういった意識の表れと言えるのではないでしょうか。ソファに限ったことではありませんが、本革は製品となって使い始めることで、その魅力はさらに増していきます。しわができたり、アジがでたりして成長していく稀有な素材といえます。
デメリットをあえていうとするのであれば天然素材ですので、高温多湿、直射日光に弱いこと。
天然の傷を気にされる方もいらっしゃいますが、人の肌が毎日の生活で肌荒れや傷つくことがあるように、牛も同様です。また、高級な革ほど上品に塗装を施しています。当然、薄化粧ですので天然の傷が目立ちます。逆に傷がない革ほどお化粧が厚く、加工されていると考えてみてはいかがでしょうか? 本当に良い革のソファに巡り合えることを願っています。

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