Interview

レザーの社会科見学 エキスパートに聞いてみた

栃木レザー株式会社

栃木レザー株式会社

レザーファンなら一度は行ってみたいファクトリーや資料館などを突撃レポート!気になる疑問をエキスパートにお聞きします。

第一回目はブランドレザーとしてお馴染みの栃木レザー株式会社。栃木県栃木市の本社にお邪魔し、代表取締役社長山本昌邦さんにインタビューさせていただきました。

大人のための社会科見学のような感覚を気楽に楽しんでください。

Q1|どうして栃木という場所でつくっているんですか?

まずは、水のよさですね。

革づくりにはきれいな水が必要です。弊社では地下水を使用し、排水施設もしっかりとつくり、環境に配慮しています。

気候もよく、朝夕は過ごしやすい風土も大きいですね。人間にとっていい場所は、革にとってもいい場所、ではないでしょうか。

そして、住民の皆さんのご理解があってこそ。

若い世代の雇用をはじめ、皮革素材、地名の認知の広がり、商業的な面も含め、地域に貢献することで、そんな想いにお応えしたいですね。

どうして栃木という場所でつくっているんですか?
ブランドレザーとして確立できた秘訣は?

Q2|ブランドレザーとして確立できた秘訣は?

リーマンショック、震災を経て、皮革素材に対するニーズが大きく変わりました。

スローなものづくりが見直され、経年変化を楽しめるタンニンなめしに注目が集まったことがきっかけだと思います。

また、工場見学の受け入れを他社さんよりも早く取り組んだことも一因かもしれません。

完成までのプロセスをオープンにしたことで安心感を感じていただけたのではないでしょうか。

そして、支持してくださる取引先の皆さま、お客さまのおかげですね。

Q3|一枚の革ができるまでのご苦労は?

原皮の下処理から出荷までの過程に多くのスタッフがかかわり、時間をかけて丁寧につくり上げています。

ピット槽に3~4か月つけ込み、その期間、溶液の濃度を気温の変化とともに微妙に調整、その後の乾燥でも湿度や天候に合わせたさじ加減が重要です。
10日間かけ自然乾燥させています。冷暖房、空調がない環境なので、スタッフも体力勝負ですね。

一枚の革ができるまでのご苦労は?

Q4|革づくりの技術はどうやって受け継がれているのですか?

マンツーマンでコミュニケーションしながら教育していきます。マニュアルブックや秘伝の書はありません。

見て触って判断し積み重ねた経験が、技術者のセンスや感性となり、弊社のものづくりのDNAに。

スタッフの世代が徐々に変わっていくので、自然とそのときどきの時代に合うように進化しながら技術を守っています。

革づくりの技術はどうやって受け継がれているのですか?

Q5|オイルレザーのオイルってなんですか?

国内の材料を使用しています。動物性、植物性、いろいろなオイルを使い分けて独自にブレンド。においのない成分なので、製品化した後にもストレスなくお使いいただけるようなものになっています。

環境にやさしい、その理由は?

Q6|環境にやさしい、その理由は?

まずは、革というのは、食肉の副産物であることです。

牛や豚は、革づくりのために飼育されているわけではありません。

その生命の証が捨てられるのではなく、残った皮を加工し、革としてわたしたちの暮らしに生かされています。

また、皮革産業に関連して、皮とともに生じた脂も、惣菜の揚げ油や石鹸に再利用するなど無駄がありません。循環型のものづくりともいえるのではないでしょうか?

革製品は使うほどに風合いがよくなり、お手入れしながら使うことでいい状態をキープし、長く愛着できるのもエコといえます。

栃木レザー株式会社

栃木レザー株式会社|栃木県栃木市城内町2丁目1番4号
http://www.tochigi-leather.co.jp/

レザーファン共通の疑問、「他の皮革産地から離れた栃木を拠点とする理由」を伺い、「人間にとっていい場所は、革にとってもいい場所」というひとことに感激しました。
革づくり、人づくり、街づくりで皮革業界を牽引する山本社長。講演会に登壇なさる機会も多いので、熱いトークを聞けるチャンスがあれば、どうぞお見逃しなく。

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