創業110年を超えるタンナー（製革業者）。前回の「キーパーソンインタビュー」「ジャパンレザー 旬暦」特集でも一部ご紹介させていただきました。技術開発力に優れ、世界レベルの皮革を生産。「JLIA tv（【皮革業界インタビュー】レザーソムリエ講師 / 株式会社丸喜 代表取締役社長　藤田晃成氏）（＜鉄道の日＞ 鉄道に因んだレザーアイテムを紹介！）」に動画が公開されておりますので、併せてご覧ください。

敷地面積1万坪の本社・工場にて一貫生産を行っており、皮革生産のほぼすべての工程をご覧いただける数少ない皮革工場です。国内有数のタンニン鞣しの革づくりでも知られています。

定期的に工場見学・革のご相談等をお受けする「山陽レザー・デー」を開催。直近では、2022年11月16日、12月14日、2023年1月18日（いずれも水曜日）に行われます。公式ウェブサイトは内容充実。読みものコンテンツなども好評です。2022年秋ローンチした新ブランド「TAANNERR（タァンネリル）」も話題です！

日本古来の伝統技法である、鞣しの技術と漆塗りの技術を融合させた姫路黒桟革を手がけている老舗企業です。小さな宝石を革に散りばめたような見た目から「革の黒ダイヤ」とも呼ばれ、国内外のコンテストなどでの受賞歴も多く、高く評価されています。

日本エコレザーにも認定され、環境への意識が高まる時代に寄り添うレザーとしての側面も。黒桟革に用いる漆の効能（漆の抗菌・抗ウイルス効果）にも注目したいですね。研究機関に依頼し99.9％ウイルスが死滅したとの検査結果があったそう。確かなエビデンスがあるのが安心ですよね。歴史を受け継ぎ、新しい時代のレザーへと進化し続けています。

地元で人気のセレクトショップ。ファクトリーブランド「アナック」や、新進クリエイターズブランド「コケット」などをいち早く導入。高感度のライフスタイル提案が素敵です。

オリジナルブランド「ナナイロ」も展開。薬品メーカーの技術力を生かしながらも、ドリップペイントをはじめ、アート感覚の仕上がりがいいですね。表面を加工することで、さまざまな等級のレザーの利活用が広がり、生命の証となるレザーを無駄なく製品化につながる、サステナブルな取り組みとして注目が集まります。

同社の「レザーギャラリー」のスケールの大きさ、バリエーション豊富なレザーとその種類の多さにびっくり。個性的なデザインの建築も目をひきます。ギャラリーは予約制。法人だけでなく個人の来場も受け付けているようです。

敷地内には御着四郷皮革協同組合が運営する、革と革素材のショップ「Leather cafe（レザーカフェ）」があり、レザーファン、レザークラフトファンに支持されていますが、放送後、SNSで閉店のお知らせが投稿されました。今後は移転およびリニューアルオープンも視野に入れつつ、イベントへの出展は継続するそうです。

SNSでの情報発信は姫路のレザーイベントの情報源としても貴重。姫路はもちろん周辺エリアでもワークショップやポップアップイベントが開催されていますので、チェックしてみてください。