VideoジャパンレザーVOICE

TIME&EFFORT ジャパンレザーVOICE」ダイアリー 第8回

放送後記

TIME&EFFORT ジャパンレザーVOICE
ダイアリー 8

新春第一弾のライブ配信、
お届けいたしました

「ジャパンレザーVOICE(#レザボイ)」第八回を1月18日、お届けいたしました。2023年の第一弾の配信をご視聴くださった皆さま、ありがとうございます。今回もフェイスブックライブ配信ではオープニング終了後、最初のコーナーをお休みさせていただいておりますが、ご理解のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

世界的なインフレが加速するなか、皮革素材、副資材および、さまざまな値上げにより、日本の革と革のものづくりにも大きな影響が・・・。こんなときこそ、「応援したい」と思っていただけるような、つくり手、製品、素材などの最新情報をまとめました。どうぞ参考にしていただけますように。

今回の放送分も一般社団法人日本皮革産業連合会 公式YouTubeチャンネル「JLIAtv」での見逃し配信時には見やすくブラッシュアップいたしますので、お楽しみに。

東日本バッグ工業組合 理事長 松村 由美氏

東日本バッグ工業組合 理事長 松村 由美氏

東日本バッグ工業組合の
新たな取り組みとは?

第一特集は恒例企画「キーパーソンインタビュー」。皮革業界の第一線でご活躍、話題のキーパーソンをお迎えするコーナーです。今回のゲストは、東京都を中心に1都4県139社の袋物製造事業者が加盟する、東日本バッグ工業組合の理事長 松村由美さんです。

松村さんは、東京都墨田区を拠点とするバッグメーカー、有限会社 清川商店 代表取締役でもいらっしゃいますね。第3回の「キーパーソンインタビュー」では若手女性クリエイターの代表としてお嬢さんの松村美咲さんにもご出演いただきました。

日本のものづくり、東京のものづくりを支え、ユーザーの皆さまに広くお知らせし、次世代へと受け継ぐため始動した、新しいプロジェクト「デジタルブランディングプロジェクト」の概要をお聞かせいただきました。

東日本バッグ工業組合デジタルブランディングプロジェクトは東日本バッグ工業組合と博報堂とのコンソーシアムが、「業界全体のブランディング化」「デジタル技術を用いた情報発信力の強化」を柱に袋物業界全体の活性化を目指しています。

時代に合わせたアップデートと
情報発信の強化

2021年に東日本ハンドバッグ工業組合から現在の名称である、東日本バッグ工業組合に改称されました。改称の理由としては、ハンドバッグをつくっている企業と、財布をつくっている企業、両方が加盟されているので、「ハンドバッグ工業組合」では財布が入らないのでは?ということになり、英語で両方を包括する「バッグ」という言葉に置き換えた、のだそうです。バッグと財布、そしてスマホショルダーがボーダレス化している時代に合わせてアップデートされています。

歴史や流行はめぐるといいますが、かつての「喫煙具」や「合切袋」が時代を経て、メイドイントーキョーの「FUKUROMONO」として世界に発信するとは・・・歴史を受け継ぎ進化させているつくり手の皆さまにとって、ほんとうに誇らしいことですね。

東日本バッグ工業組合公式ウェブサイトも2023年年頭にリニューアルオープン。団体名の改称に続き、ブランディングの推進、情報発信を強化することで、ユーザーの皆さまに寄り添うものづくりをアピールしています。

東日本バッグ工業組合では、ウェブメディアとオンラインショップ「KAWANOWA」を展開。日本の伝統的で巧みな革工房・職人を応援しようという思いから、2016年に誕生しました。日本の熟練職人が培ってきた技術力をベースに、ものづくりにこだわり、革の「わ」が広がったり、つながったりする新しいスタイルを創りだすことがコンセプトです。

2018年4月には、今まで以上に、日本の革工房や職人の持つ高い技術力をもっと知ってもらいたい!日本製の良さをより多くの方にお伝えしたい!という思いから、より「日本製」にこだわる「KAWANOWA」に進化しています。

新プロジェクトをお披露目する
展示会を開催

東日本バッグ工業組合の企業が集まって生まれた新しいプロジェクト「BAG MAKERS TOKYO」がいよいよスタート。「隅(墨)つきカッコ」をモチーフにしたロゴデザインが素敵です。江戸の職人たちから受け継いだ、ものづくりのDNAを守り、極めながら、「TOKYO」という都市が持つ感性を活かして、バッグ・革小物の可能性を切り拓いています。

そのお披露目となる展示会「TOKYO嚢物展」が2023年1月27日(金)・28日(土)の二日間開催。各日10:30〜18:00。東京都中央区銀座2丁目、銀座伊東屋 B1 Inspiration Hallで行われます。

江戸中期の「化粧袋」、江⼾後期の「煙草入」(たばこいれ)や明治初期の「早道(はやみち)」といわれる小銭入れなど、組合が所蔵する江戸から明治期に日常使いされていた袋物のアーカイブ10点を展示。

それらにインスパイアされたクリエイティブディレクター・デザイナーの寺内ユミさんが、「月」をテーマに、その満ち欠けをモチーフとした5点をデザイン。職人とのコラボレーションによるバッグを発表。過去と未来の袋物を対比した構成となるそうです。

このほか、ブランドロゴを表紙にしたコンセプトブック展示や、バッグづくりのプロセスを映像に収めたコンセプトムービーの上映など、江戸から続くものづくりの一つである袋物産業の「技」や「粋」だけでなく、併せて未来への可能性を表現しています。

「TOKYO嚢物展」を楽しむための
コンテンツも充実

会期終了後、展覧会会場や展示コンテンツはデジタルアーカイブ化され、オンラインミュージアムに収蔵・公開される予定となっています。嚢物がつなぐ江戸と現代、時を超えて出会ったバッグの世界、必見ですね!

ウェブメディア「KAWANOWA」

「KAWANOWA」webサイト

前述のウェブメディア「KAWANOWA」では当番組MC 川崎智枝さんによる連載企画が好評。「嚢物考古集」から紐解く「革製品の歴史」というシリーズ企画。今回のアーカイブ展示のイントロダクションともなる内容ですので、お見逃しなく。

「BAG MAKERS TOKYO」の新サイトおよび、インスタグラムとフェイスブックの公式アカウントが開設され、日々最新トピックが更新されています。併せてチェックしてみてください。

YouTubeでの公開動画はこちら