Care
お手入れに欠かせない道具類
ブラシ
代表的なものに馬毛(イラスト左)と豚毛(イラスト右)があり、馬毛は毛が柔らかくホコリ落としや仕上げ向き、豚毛は硬くてクリームを塗った後の磨きの作業に向いている。
数百円からあるが、馬毛は1500円前後、豚毛は1000円前後のものの方が長く使えてオススメ。毛足が長く、大きいものの方が、ブラシをかける回数が少なく済むので使いやすい。
濃い色、薄い色の両方の革のお手入れをする場合は、クリームの色が異なるので、ブラシを別にした方がベター。ただし、いくつも持つのが難しい場合は、布を巻いて使用する方法も。
竹ブラシ
ブラシ型の「竹ブラシ」は、クリームを革にのばすのに使われる。また柄の先が細くなっているので、靴底の土や石を落とすのに便利。クロス(布)
クリーナーで汚れを落とす時、栄養を与えるクリームを塗る時に必要になるクロス。使い古したコットン(Tシャツなど)でも十分だが、専用クロスも安価で販売されている。
特に仕上げの乾拭き時には、手にはめ込んで使うグローブ型が立体的な革製品を扱いやすいので便利。
使い古しのストッキングを使用すると革にキズがつく恐れがあるのでNG。
防水スプレー
革を水から守るだけでなく、汚れがつくのを防ぐ役割もある防水スプレー。
シリコーンを使用している製品もあるが、油をはじく効果がないため、フッ素樹脂を主成分にしているものがオススメ。アルコール系溶剤を使用した防水スプレーを使用すると、革の塗膜を傷めるのでNG。製品表示を確認してから購入を。
クリーム
革に栄養を与え、革の保護やつや出しの役割があるクリーム。ビン、チューブ、リキッド(液体)、缶などの形態があり、それぞれ特性や特徴が違う。
1 缶
硬めのため、使いにくい点があるが、他のタイプに比べて、耐水性があり、光沢が出やすい。
2 ビン
中の色が見えるので革製品に合わせた色選びができ、メーカーによっては100種類以上の色が販売されている。
革の色と同じか、やや薄めの色を選ぶとよい。
3 チューブ
チューブの先にスポンジ状の塗布器が装着されており、手を汚さずに塗布できて便利。革製品の縫い目や、靴のコバ部分に厚く塗り過ぎてしまう場合は、竹ブラシを使って塗りのばすとよい。
4 リキッド(液体)
使用前、新聞紙の上でスポンジに液を染み込ませてから使用すると、塗りやすい。塗布後、乾燥すると光沢が出るので手間いらずだが、布で仕上げると落ち着いたつや感に。何度も塗り重ねるとワックス膜が厚くなり、ひび割れることがあるので、靴の場合は 1 か月に1度ぐらいのタイミングで、クリーナーを使った本格お手入れを。
クリーナー
汚れや、革に残っている古いクリームの膜を落とすのに使われるクリーナー。女性のお化粧に例えるなら、クレンジング・洗顔の役割があり、新しいクリームを浸透させるためにも、しっかり下地を整える必要がある。
リキッドタイプ、クリームタイプがあり、製品によって汚れを落とす効果が異なってくる。落とす効果が高い方が、一般的にシミになりやすいので、使用する革に合っているのか、必ずテストをすること。シミになりやすい革にはクリーナーを使用せず、消しゴムタイプを使って汚れを落とす。