Column
革のトラブルシューティング 悩み別セルフメインテナンス術
3.しばらく放置したらカビが生えていた!
3しばらく放置したらカビが生えていた!
カビが生えたらとにかくそれを取り除くしかない。カビは革に根を生やすことが多く、拭きとるだけではだめで、アルコール除菌剤などを使って、菌そのものを取り除く必要がある。除菌剤を使って根気強くカビを拭きとっていこう。
表面にうっすらと白いカビが生えたレザーシューズ。一見するとホコリにも見えるが、しっかり白カビが革に根を生やしているので、表面をこすっただけでは落ちなくなっている
表面にうっすらと白いカビが生えたレザーシューズ。一見するとホコリにも見えるが、しっかり白カビが革に根を生やしているので、表面をこすっただけでは落ちなくなっている
アルコール除菌スプレー / 乳化性クリーム / 柔らかい布 / クリーム付け専用ブラシ / 白馬毛、山羊毛ブラシ / シューキーパー
STEP 1 水拭きである程度落とす
表面のホコリや汚れ、浮いたカビなどを取り除く。水雑巾やウェットティッシュなどを使っていわゆる水拭きをする。これだけでもかなり表面のカビは落ちる
STEP 2 中もしっかり水拭きする
カビは靴の中まで生えていることが多いので、内側もしっかり水拭きする。中のつま先の方までしっかり拭くために、作業を始める前にシューレースを外しておくといい
STEP 3 アルコール除菌剤で拭く
ウエスにアルコール除菌スプレーを付けて表面を拭いていく。スプレーを靴に直接かけるとシミになる場合があるので、一度ウエスに付けて目立たない場所で試してみること
STEP 4 隅々までしっかり拭くこと
ソールとの際や縫い目といった隅にもカビは生えている。落としにくいだけにしっかりアルコール除菌剤で拭いていく。取れるまでゴシゴシ拭いていっても構わない
STEP 5 クリームで革を復活させる
除菌剤でカビが落ちたら一度乾燥させる。乾いたら乳化性クリームを塗っていく。布でクリームを付けてもいいが、細かいところまでクリームを入れるためにはブラシの方がいい
STEP 6 靴ヒモの交換は必須
クリームを付けたらブラッシング、拭き上げ、仕上げのブラッシングと普段のメンテと同じ作業を行う。古い靴ヒモは再びカビの発生源になるため、捨てて新しいものに交換しよう
カビが取れ
見違えるように
元のツヤが戻った
カビは取り除かれ、クリームとブラッシングによって、カビが生えていたとは思えないほど、本来の黒く深いツヤがよみがえった。靴ヒモも新しくなり、気分も一新!
カビが取れ見違えるように元のツヤが戻った
カビは取り除かれ、クリームとブラッシングによって、カビが生えていたとは思えないほど、本来の黒く深いツヤがよみがえった。靴ヒモも新しくなり、気分も一新!
カビはソールと底側の間にも潜んでいる根絶するならソールをはがして丸洗いで
ブラスではカビが生えた靴のメインテナンスを受けると、ソールをはがして丸洗いしてしまうという。というのも、カビはソールと底側の間にも生えていることが多く、カビを根絶するにはこの方法が一番なのだとか。根深いカビなら、やはり専門家に依頼しよう。