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月イチケアからはじめてみよう プロが教えるメンテマニュアル
長年使い込むことで、味を増し自分だけの風合いへと経年変化する革。そのためにはしっかりとしたメンテナンスが大事。まずは月イチからはじめる基本メンテを紹介する。
スエードブーツ編
ブラッシングの方向を
使い分けると綺麗に仕上がる
スエードレザーは汚れやすく染み込みやすい革だが、磨きあげられる表革と違って、ほぼブラッシングくらいしかケア方法がない。したがって、メンテナンスの基本は寝てしまった毛を起して、その間にある汚れやホコリを掻き落すことである。
そこで注意したいのがブラシをかける方向。汚れを掻き出すときはあらゆる方向からブラシをかけ、最後に毛並みを揃えるときは一方向にブラシをかける。また日頃から撥水スプレーをかけるようにすると良い。
皮革用の撥水スプレー、スウェード・ヌバック用ブラシ、スウェード・ヌバック用ラバー、シューツリー。
かなり履き込まれたスエード仕様のエンジニアブーツ。
各所に汚れが目立つ。
エンジニアブーツなので、シューレースはないがベルトは外しておく。これで細部までしっかりとブラシがかけられる。
シューツリーを入れて履きジワを伸ばす。シワには汚れやホコリがたまりやすい。シューツリーはサイズが合うものを選ぶ。
ブラシを使って汚れを落とす。毛の向きは考えずに、いろいろな方向からブラッシング。寝ている毛を起して、汚れを掻き出す。
ブラッシングだけでは落ちないしつこい汚れはスエード用のゴム(生ゴム)を使用。ラフアウトのものであれば強く当ててもOK。
スエード用のゴムでも落ちない汚れには粗めのペーパーを使うと良い。ブラッシングよりも毛足が起きるので汚れを落とせる。
表革に切り替えられたカカトの部分にはオイルを入れておく。入れすぎもよくないので、油分と水分のバランスを考える。
全体の汚れが落ちたら、防水防汚効果のある皮革用の撥水スプレーをかける。あまり近づけすぎると染みになるので注意が必要。
スプレーが乾いたら、最後にブラッシングでスエードの毛並みを整える。仕上げなのでブラシは一方向に動かす。
汚れを落とし、ブラッシングで毛並みを整えると、見違えるほど綺麗な状態に。