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革製品のお手入れ
基本を知って効果的なお手入れをマスター! 革製品のお手入れ基礎知識
製品のお手入れは、グッズの種類が多く、手順が複雑と思われがち。けれどお手入れを身近なスキンケアに例えれば、意外と簡単なのだ。革製品を美しく長く保つための知識を身につけよう。
4もっと革のことがわかるQ&A
革について意外と知らないことは多い。他の素材との違いや、その特性を知ることで、奥深い革の魅力がわかるはず。
- 合皮と本革の違いは?
ケアすることで長持ちする耐久性と肌になじむ親和性
合皮は表面にベタつきが出ると一切直せない。手入れして使っても、よくもって3年が限界。革の場合は手入れさえすれば、10年、20年もつ。またバッグにしろ靴にしろ、合皮は体に馴染まないが、革は使う人の癖を覚えて使うほどに体に馴染む。
- 色落ちや退色はなぜ起こる?
光に弱いことなどが原因
原因の一つとして、着色に使われる染料が、日光や蛍光灯の紫外線のダメージを受けることが挙げられる。使わないときは、なるべく革製品に光を当てないよう気をつけよう。ちなみに同じ着色でも、顔料仕上げは色落ちしにくい。- 布との違いは何?
堅ろうな繊維構造で布にはない強度を持つ
原皮は4層に分かれ、一番上が皮脂、次の乳頭層と網状層。乳頭層がついた部分を吟(ぎん)つきの革と呼ぶが、この乳頭層が引っ張りあるいは突き上げに対して非常に強く、網状層も繊維が絡み合うことで強度を高めている。- 革は通気性がある?
繊維構造が水分を吸収しさらに外部に放出する
革には湿気を吸い取る、あるいは放出する効果があるので、手入れさえきちんとすれば湿気を上手に逃がせる。よくお手入れというと、ミンクオイルに代表される油分補給がとりあげられるが、これは革に必要な通気性を損なってしまうので要注意。